ちょっといい買い物
CATEGORY買物
早く帰れたので、本屋に寄ってきた。
雨の中、本屋に向かう時間というものはいいものだと思う。
そもそもは、ツイッターで、「生活考察」という雑誌にクボタタケシのインタビューが載っていると知る。
それでリンクを開いたら、その雑誌の下に「IN THE CITY」という雑誌の紹介が。
4年くらい前まで10年くらい発刊されていた「米国音楽」という同人誌的な雑誌があったのだけど、そこのスタッフだった堀口麻由美が編集長だとある。
「米国音楽」を0号から最終号まで読んでいた身としては、手にしてみたくなった。
ただ、発行元がBEAMSになっている。となると、流通的にどんな本屋にある訳ではない。
幸い、新宿勤務なので、東京モード学園が建てたエイリアンの卵みたいなコクーン(=繭だから仕方ないか)タワーに入っているブックファーストが雑誌に力を入れているので行ってみた。
そこで手に入れたのがこちら。

「IN THE CITY」はなんとペーパーバックサイズ。雑誌や単行本にしては小さいし、新書にしては大きい。普通の本屋は置くのを嫌がるサイズで、それでもこのサイズにしたのにはこだわりがあるのだろう。
背表紙はオレンジで、BEAMSのイメージカラーでもあるけどペンギンブックスも意識しているはず。つまりはこの雑誌に載っているものを後世に残るものにしたいということだ。
片岡義男のインタビュー、阿部和重、星野智之の小説、「米国音楽」編集長の川崎大助による小説とコラム、中原昌也のコラムなどが掲載されている。
ジャケットはウィーザーの大阪ライブEPのジャケットを描いた人だ。
「IN THE CITY」という誌名はその町で何をするのか、人と街との関わりをイメージさせたいのだろう。
もちろん、THE JAMのアルバム、それもファーストアルバムのタイトルだ。
発行時期があいまいだけど、マイペースに発行されればいいかな。「米国音楽」はマイペースどころじゃなく、1年半後に出たりしたから。
「生活考察」はVol.1が2010年4月刊行と言うから、まだ出来たばかりの雑誌だ。
この雑誌、発行元が書いていない。
「編集発行人」として個人名が記してある。
調べたら水戸市芸術振興財団の学芸員だったらしい。
表紙を入れずに64ページ、A5版で780円という設定は消費者的には高く感じるけど、印刷代やら原稿料やらを考え合わせると驚異的なことだ。
ただ、ライターはボランティア的にやってるのかもしれない。
ちゃんと売れるのかという問題があるなあ。
著作人はいいけど学術誌的なデザインで損していると思う。
デザインや取り上げるアートだけで本を買うという人もいるのだから。
この2冊を手に取って思ったのは、出版不況どころか本がなくなるんじゃないかという状況でも、読者をひきつけるものがあればなんとかなるんじゃないかということ。
有名な雑誌が廃刊になったりするのは、今までと同じ雑誌づくりをして、社員の意識も同じままでいたからだと思う。
少人数で小部数の雑誌を売っていくには、ピンポイントでも読者を呼べるライターやコンテンツを集めるという点につながっていく。
「IN THE CITY」にせよ「生活考察」にせよ、ライフスタイルがテーマなのだから、魅力的な著者が必要とされる。
その人日々何を考え、どう生きているか。
読者の興味はそこにあるから、それをどうやって商売にできるか。
ちょっといい買い物したなと思ってもらえるのが1番なんだけどね。
ちなみに、才能のあるアーティストを集めてイベントやったりグッズを売ったりしよう!と23歳で起業して700万の借金を作った人の本はこちら。
泉美木蘭「会社ごっこ」(http://www.ohtabooks.com/publish/2008/06/11101820.html)
その借金を返すためにSM錠をしていた時のエッセイは文庫化されている。
「エム女の手帖」(http://www.gentosha.co.jp/search/book.php?ID=202389)
ブルータスの最新号は「映画監督論」。
相変わらず、浅過ぎず深すぎない内容。
特集の作り方は日本で1番の雑誌だと思う。
雨の中、本屋に向かう時間というものはいいものだと思う。
そもそもは、ツイッターで、「生活考察」という雑誌にクボタタケシのインタビューが載っていると知る。
それでリンクを開いたら、その雑誌の下に「IN THE CITY」という雑誌の紹介が。
4年くらい前まで10年くらい発刊されていた「米国音楽」という同人誌的な雑誌があったのだけど、そこのスタッフだった堀口麻由美が編集長だとある。
「米国音楽」を0号から最終号まで読んでいた身としては、手にしてみたくなった。
ただ、発行元がBEAMSになっている。となると、流通的にどんな本屋にある訳ではない。
幸い、新宿勤務なので、東京モード学園が建てたエイリアンの卵みたいなコクーン(=繭だから仕方ないか)タワーに入っているブックファーストが雑誌に力を入れているので行ってみた。
そこで手に入れたのがこちら。

「IN THE CITY」はなんとペーパーバックサイズ。雑誌や単行本にしては小さいし、新書にしては大きい。普通の本屋は置くのを嫌がるサイズで、それでもこのサイズにしたのにはこだわりがあるのだろう。
背表紙はオレンジで、BEAMSのイメージカラーでもあるけどペンギンブックスも意識しているはず。つまりはこの雑誌に載っているものを後世に残るものにしたいということだ。
片岡義男のインタビュー、阿部和重、星野智之の小説、「米国音楽」編集長の川崎大助による小説とコラム、中原昌也のコラムなどが掲載されている。
ジャケットはウィーザーの大阪ライブEPのジャケットを描いた人だ。
「IN THE CITY」という誌名はその町で何をするのか、人と街との関わりをイメージさせたいのだろう。
もちろん、THE JAMのアルバム、それもファーストアルバムのタイトルだ。
発行時期があいまいだけど、マイペースに発行されればいいかな。「米国音楽」はマイペースどころじゃなく、1年半後に出たりしたから。
「生活考察」はVol.1が2010年4月刊行と言うから、まだ出来たばかりの雑誌だ。
この雑誌、発行元が書いていない。
「編集発行人」として個人名が記してある。
調べたら水戸市芸術振興財団の学芸員だったらしい。
表紙を入れずに64ページ、A5版で780円という設定は消費者的には高く感じるけど、印刷代やら原稿料やらを考え合わせると驚異的なことだ。
ただ、ライターはボランティア的にやってるのかもしれない。
ちゃんと売れるのかという問題があるなあ。
著作人はいいけど学術誌的なデザインで損していると思う。
デザインや取り上げるアートだけで本を買うという人もいるのだから。
この2冊を手に取って思ったのは、出版不況どころか本がなくなるんじゃないかという状況でも、読者をひきつけるものがあればなんとかなるんじゃないかということ。
有名な雑誌が廃刊になったりするのは、今までと同じ雑誌づくりをして、社員の意識も同じままでいたからだと思う。
少人数で小部数の雑誌を売っていくには、ピンポイントでも読者を呼べるライターやコンテンツを集めるという点につながっていく。
「IN THE CITY」にせよ「生活考察」にせよ、ライフスタイルがテーマなのだから、魅力的な著者が必要とされる。
その人日々何を考え、どう生きているか。
読者の興味はそこにあるから、それをどうやって商売にできるか。
ちょっといい買い物したなと思ってもらえるのが1番なんだけどね。
ちなみに、才能のあるアーティストを集めてイベントやったりグッズを売ったりしよう!と23歳で起業して700万の借金を作った人の本はこちら。
泉美木蘭「会社ごっこ」(http://www.ohtabooks.com/publish/2008/06/11101820.html)
その借金を返すためにSM錠をしていた時のエッセイは文庫化されている。
「エム女の手帖」(http://www.gentosha.co.jp/search/book.php?ID=202389)
ブルータスの最新号は「映画監督論」。
相変わらず、浅過ぎず深すぎない内容。
特集の作り方は日本で1番の雑誌だと思う。
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