考えない人
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宮沢章夫のエッセイ集が久々に出た。
80年代地下文化で大学教授になったり、『チェーホフの戦争』、『時間のかかる読書』など書評の発表が続き、固いイメージが強く出てました(どれも面白い)が、やはり気を抜いて読めるエッセイで本領発揮といった感じです。
『牛への道』、『わからなくなってきました』ときて、『考えない人』というタイトルが意味深でいい。
イラストがしりあがり寿で、ロダンの考える人のことなど何も考えていないボーッと立った人が表紙というのもいい。
『考えない人』というのは、単に何も考えない人のことじゃありません。それじゃバカなだけ。この期に及んでそれはないだろう、という考えなさや、結果面白い表現のこと。
今回一番面白かったのはバンド募集欄の「ボーカルのミックを探しています」とか。ツイッターの「つぶやき始めて三週間」とか。
まあ、読んでみてください。
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