老人賭博
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松尾スズキがエッセイ集「俺はモテテも困らない」で、書かなきゃいけないと言っていた小説、「老人賭博」が発売されました。
年末にアマゾンのおススメで見て知りました。本になるということは文芸誌に掲載されていたということで、新聞を通っていないこともあり全然知りませんでした。
2回目の芥川賞候補となって、メディアでも騒がれていましたね。
文芸春秋は芥川賞の主催会社だから、芥川賞にノミネートする前提で1月に発売したんじゃないかと勘ぐってしまいます。候補が発表されたのが5日で、本が店頭に並ぶ6日には「芥川賞候補」と印刷されたポップが店頭にありましたから。
松尾スズキの本が面白いのは分かる。
でも、芥川賞を選定する人たちに通用するかはまた別の問題だと思います。
ひたすら仕事に明け暮れてきたマッサージ師がひょんなことで脚本家に弟子入りし、映画の撮影に参加することになります。
北九州のさびれた町で、78歳にして映画初主演というベテラン俳優をめぐり、暇に倦む出演者たちが賭けをします。
ここのところが、常識的には笑えないと考える人がいるかもしれなく、微妙です。
テーマ自体が賛否分かれる、というところでリスキーといえる作品です。
僕は面白かった、というかもっとエスカレートしてもいいんじゃないかと思う場面が多く、掘り下げて描く暇がなかったのかな、なんて思ってしまいました。
時間のなさで暴発しきれなかったぐらいのほうが売れるのかもしれませんね。
「センセイ」と呼ばれる師匠には作者が投影されているんでしょう。共演NGの話は本当の話だし、お互いへの評価も的確です。そういう意味では私小説です。
年末にアマゾンのおススメで見て知りました。本になるということは文芸誌に掲載されていたということで、新聞を通っていないこともあり全然知りませんでした。
2回目の芥川賞候補となって、メディアでも騒がれていましたね。
文芸春秋は芥川賞の主催会社だから、芥川賞にノミネートする前提で1月に発売したんじゃないかと勘ぐってしまいます。候補が発表されたのが5日で、本が店頭に並ぶ6日には「芥川賞候補」と印刷されたポップが店頭にありましたから。
松尾スズキの本が面白いのは分かる。
でも、芥川賞を選定する人たちに通用するかはまた別の問題だと思います。
ひたすら仕事に明け暮れてきたマッサージ師がひょんなことで脚本家に弟子入りし、映画の撮影に参加することになります。
北九州のさびれた町で、78歳にして映画初主演というベテラン俳優をめぐり、暇に倦む出演者たちが賭けをします。
ここのところが、常識的には笑えないと考える人がいるかもしれなく、微妙です。
テーマ自体が賛否分かれる、というところでリスキーといえる作品です。
僕は面白かった、というかもっとエスカレートしてもいいんじゃないかと思う場面が多く、掘り下げて描く暇がなかったのかな、なんて思ってしまいました。
時間のなさで暴発しきれなかったぐらいのほうが売れるのかもしれませんね。
「センセイ」と呼ばれる師匠には作者が投影されているんでしょう。共演NGの話は本当の話だし、お互いへの評価も的確です。そういう意味では私小説です。
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