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    宮沢章夫 『きょうはそういう感じじゃない』

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    キャプションを入力…2022年9月に65歳で亡くなった劇作家宮沢章夫の遺稿集が発売された。
    2015年に連載していたエッセイと2020年と21年のシティ・ポップ論、2010年のインタビューが掲載されている。
    宮沢章夫のエッセイは街の出来事をちょっと変わった目線から捉えた笑えるエッセイだ。
    『牛への道』からはじまり『わからなくなってきました』、『よくわからないねじ』、『考えない人』と読んでこういうエッセイ系では最新の2012年『素晴らしきテクの世界』が1番面白い。
    今回のタイトル『きょうはそういう感じじゃない』は字面だけ見ると鬱っぽい諦念を感じるけど実際の内容はみんなで食事に行く時に「今日は中華って感じじゃない」と言い出す人についてだ。
    ただ今回のは穿ち過ぎな気もするな。遺稿だから修正など手を入れてないからかもしれない。演歌についての同じ新書を2回取り上げてるし。
    宮沢章夫はエッセイだけじゃなく小説も評論も面白い。『サーチエンジン・システムクラッシュ』 なんてタイトルの小説を2000年に出している。リアルタイムで読んだけど安部公房的で面白かった。
    評論では『時間のかかる読書―横光利一『機械』を巡る素晴らしきぐずぐず』が圧倒的に素晴らしい。11年かけて横光利一の短編を読み込んだ力作。
    晩年は大学での業務に時間を取られたのか出版ペースが落ちていた。
    演劇、文学、評論と幅広く独自の作品を書いてきた人なので早逝は惜しい。
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