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    九月「走る道化、浮かぶ日常」

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    たまには気軽に読めるものを。
    九月「走る道化、浮かぶ日常」
    Twitterで流れてきてずいぶん理屈っぽく面白いことを言おうとしてるなと思った「九月」。
    プロフを見るとピン芸人とある。劇場でコントをやるのがメインのようだ。ちょうど初の著書が出るというので買ってみた。
    前書きに甘いカレーと書いてあって辛かったり、辛いと書いて甘かったりする、そういうデタラメではなくこの本はこういう内容ですよと書いてあって前説の役割を果たしている。
    つまりここからの文章を読むことで身近なことが見方によって変わったり物事の解像度が上がりますよということ。
    本編18編に前書きと後書きを加えて20編。芸人の初めての著書とは思えないくらい文章も構成もしっかりしている。放送作家が書いたみたいだ。
    九月は青森出身で京都大学教育学部の大学院まで出ている。京大を出ているからちゃんとした文章が書けるというわけではないので普段から本を読んでるのだろう。
    青森出身であることや京大卒の芸人に対する偏見についても書いてある。
    動画とかは見ていないけどここまで文章が論理的でしっかりしているとコントとか現場ではパッとわかる面白さが出せるのかなと思った。「シュール」と言われるのはアウト、面白かったら「面白い」「シュールで面白い」と言われるはずと書いてあるから本人もそこは気にしてそう。
    放送作家とか裏方にまわるのでなくピン芸人として活動している心意気も伝わってくる。
    本が売れなくなってこういう論理的に面白いことを書くエッセイが減ってるので出版されるのは貴重だ。

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