川名潤 「出版とデザインの26時」
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先週たまたま見かけたブックデザイナー/装丁家の川名潤のインタビュー。
最近では直木賞受賞作の小川哲『地図と拳』とか芥川賞候補作など話題作を多く手がけている。
インタビューを読んで経験に基づいて柔軟な対応ができる人だなと感じた。
このインタビューは手作りで200部完売済みのZINEが発端になっている。著者のことを知ろうとTwitterのプロフィールを見たらインタビューを受けたから再版するとのこと。
それで即購入。すぐにまた品切れになったみたい。公開日にインタビューを読めたのが良かった。
3月8日水曜にインタビューを読んでZINEを購入したけど発送連絡が日曜の深夜に来た。これ仕事の合間の休みを削って作ったんだろうな。本作りが好きなのが伝わってくる。
そんなZINE「出版とデザインの26時」は過去に掲載されたコラムをまとめたもの。新書より大きいB5変形で本文60ページなんだけどコラム16本にかけた時間が長いから読むのも時間がかかった。
内容としては他デザイナーの装丁についてや歴史のある雑誌などについて。
インタビューの軽妙な感じとは違い理詰めの丁寧な文章だった。デザイナーが他の人のデザインを語るのだから間違ったことは言えないし気を遣ったんじゃないかな。
この人は表紙やデザインだけでなく本文まで全部手がけている。なので本文の段組やフォントについて専門的なことも書いてある。
もともとは昔リットーから出ていたDJ向けの雑誌「Groove」のアルバイトからキャリアを始めた人が現役で1番活躍しているデザイナーになっているのはすごいことだな。
本人のインスタのストーリーズに色校をあげてたりするんだけどすごい数だ。
現役の一流の人の仕事がうかがえてラッキーだった。
ZINEは続編を制作中でそれで終わりにするそう。

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