谷川俊太郎「さよならは仮のことば」
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ここ数年長田弘や伊藤比呂美など詩人の新刊本や文庫が刊行されているのをよく見かける。
テレビやSNSで空虚な言葉のやり取りや揚げ足取りが増えてるからから言葉を扱う詩人が気になる人が増えているのかと思う。
自分は詩にはなかなか手を出さないのだけど1年半前に刊行された谷川俊太郎の詩集「さよならは仮のことば」は珍しく買っていた。
決定版詩集とある通り、1952年の「二十億光年の孤独」から2020年の「ベージュ」まで70年間に刊行された詩集から105篇が収録されている。
今日やっと読み始めたら自分の詩に対する違和感がまえがきに書かれていた。
「詩を書き始める前から、私は言葉というものに疑いを持っていました」
こういうことを書ける人は信じられる。
教科書に載っていたもの、何かに引用されていたもの、CMや広告で使われていたものなど読んだことがある詩もあった。他の人にパクられている元ネタみたいな詩も。
詩情にあふれるだけでなく言葉の音や形へのこだわりも強く、若い時に読んだ時より理知的、論理的な感じを受けた。
他にも優れた詩人はいても朗読の場では谷川俊太郎が1番だろう。
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