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    山崎ナオコーラ「鞠子はすてきな役立たず」

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    去年から読み続けていたとはいえ、新年からテロやら暗殺やらの本を2冊連続で読んだのでバランスを取れるような本はないかと探したらちょうどいいのが見つかった。
    山崎ナオコーラの「鞠子はすてきな役立たず」。
    高卒で銀行員になり趣味もなく仕事を続けてきた小太郎と、院卒で就職経験がなく書店バイトで無理に働かなくていいと考える鞠子。お互いの価値観が違うのを受け入れて結婚した2人が趣味を増やしていくことで悩みながらも日々を送る姿が描かれている。
    帯にある通り「金を稼いでこそ、一人前」から「働かないものも、どんどん食べろ」への変化だ。
    まあうまくいき過ぎだと思うところはあるけど効率よく稼ぐことが評価されがちな世の中で主婦や高齢者を肯定する物語が少ないからこういう話しは必要だ。
    「役立たず」ではないよなと思ったら元のタイトルは「趣味で腹いっぱい」だったそう。でも小説ではなくエッセイと間違われやすいということで文庫化に際し改題したらしい。鞠子に主眼がいってしまうから旧題の方がいいけどね。
    連載は「しんぶん赤旗」に掲載されていたとのこと。労働者への目線が強い赤旗に趣味を持つことの良さを伝える連載が載っていたのはいいことだ。この話しを赤旗で書こうと考えた作者もすごい。
    山崎ナオコーラというペンネームを変えないことにも強い意志があるんだろうなと思った。
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