樋口毅宏 「中野正彦の昭和九十二年」
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話題の本。
樋口毅宏の新作「中野正彦の昭和九十二年」
安倍晋三元首相を慕う主人公がテロを計画するという内容で「安倍晋三元首相暗殺を予言した小説」。
水道橋博士のメルマガが終了して連載中断、完結まで書き足したところで大手出版社に断られ、イーストプレスから12月17日に刊行予定だった。
ところが16日になってイーストプレスから書籍回収のお知らせが出た。ニュースの引用でヘイトスピーチが記載されていたり他人のツイートを無断引用してるのが問題になったらしい。
内容としては反ヘイトスピーチなんだけど、読んで気分を害する人もいるのはわかるから難しい問題だ。ネトウヨみたいな人が読んでヘイトスピーチを真に受ける可能性もある。
自分はネットショップで予約してたから本が届いてしまった。そしてさっき本屋に行ったら17日発売だから昨日のうちに配本の手配がされていたようで普通に店頭に並んでいた。
取次経由で回収なら週明けの対応になりそうだから読んでみようという人はお早めに。
ただ樋口毅宏はコアマガジン出身でかなり露悪的な作家なので合う合わないはある。90年代のデス渋谷系、鬼畜系だ。フリッパーズ・ギターをモチーフにした小説も出している。
今見たらイーストプレスの回収のお知らせページも削除されている。このまま普通に発売続行するのか?まだ落ち着かないな。
樋口毅宏は7月に刊行予定だった小説も江口寿史の表紙イラストが遅れていて未だ発売の予定も確定していない。トラブルを引き寄せる作家だな。
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