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    メガバンク銀行員ぐだぐだ日記

    CATEGORYBook


    この世には存在してはいけない本がある。「完全自殺マニュアル」とか1850年代に不倫と借金についてあらかた書いてしまった「ボヴァリー夫人」とか今じゃ青年誌に載せられない「さくらの唄」とか。

    高齢者が仕事について語る「汗と涙のドキュメント日記シリーズ」が売れていて巻数が増えている。表紙が印象的で本屋で見かけたことがあるんじゃないかな。1人出版社の三五館シンシャが企画していて交通誘導員と出版翻訳家を読んだことがある。
    この最新刊が「メガバンク銀行員ぐだぐだ日記」。ATMからキャッシュカードが出てこないシステム障害を起こして話題になったメガバンクM銀行の現役行員が語る苦労話…伏字の意味がまったくない。
    システム障害の対応から始まり上司との関係、営業の日々、異動やら銀行内部でないとわからないことがいろいろ書いてある。
    普段は窓口の対応しか見られないけど銀行内部は売り上げを叩き出す営業が評価される職場で役職に就くのも営業ばかり。著者は営業出身で今は事務方の課長。なので営業と事務方の両方の立場で見てるので話題が広く面白い。営業を外されて出世を阻まれた妬み嫉みもすごい。
    銀行員は当然、営業、法務、総務、経営者、それぞれの人にとって参考になる。
    ただ売り上げを伸ばすグレーな手法や自殺の揉み消しなど書いてあり秘密保持契約違反で会社から訴えられかねない。
    著者は真面目な人なんだろう。犯罪の疑いがあり自身の判断で口座を凍結した話しとか出てくるけどそれは会社的に言ってはいけないことだ。悪意のない真面目な人が正義感を発揮して世に出してはいけない本ができてしまった。

    奇しくも冒頭にM銀行員女子行員のヌードグラビアが雑誌に載り、本部から誰か探し出せと指令が出たエピソードがあるのだが今頃はこの本の著者が誰なのか行内で話題になっているのだろう。
    エピソードの数々を読むと著者の特定は簡単にできてしまいそう。
    何ヶ月か経ったら裁判沙汰になって表に出てくるかもしれない。
    読むなら今のうち。


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