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    山下真一「資源カオスと脱炭素危機」

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    日経のライターによる記事をベースに一冊にまとめられた「資源カオスと脱炭素危機」。
    脱炭素社会を目指してEV、再生エネルギーを拡大していくことにコストや環境保護の観点からリスクを挙げていて、脱炭素やSDGsに疑問を投げかけている。
    EVや太陽光発電を増やすには機器の素材になる金属が必要なのに金属を作るには石油や石炭、原油が必要で環境にも悪い。しかも鉱山は南米やアジア、アフリカにあるため結局は先進国の脱炭素は名目でロンダリングして他国に負担を強いているだけになる。
    ファストファッションの企業が古着の回収を進めているけど、古着を寄付されたアフリカの国々では地元のアパレルやリサイクル産業が大打撃を受けていると聞いたけど似たような感じだ。
    また金属の埋蔵量が1番多いのは中国で、間に他国を挟んでアメリカや欧州に輸出している。アメリカは中国をさんざん非難しているけどEVや太陽光発電を進めると中国が儲かることになる。
    またそんな中ロシアのウクライナ侵攻が始まり、欧州がロシアのガスを輸入しないなんて言い出してガスも高騰している。ギリシャ湾経由でロシアの燃料が欧州に流れてるなんて話しも出ている。
    大体EVもバッテリーの寿命は従来のオイル型に比べて短いのだし太陽光発電や風力発電施設を作ることを考えると長い目で見たらコストが悪いのじゃないだろうか。今ちょうどアメリカは猛暑で干魃が進み水力発電ができなくなっているそう。そうなるとEVはきつい。
    希少な資源が世界中で流通しているわけだから物流にかかる燃料やコストも増え続ける。
    八方塞がりと言っていいくらい2050年までに温暖化ガス排出量をゼロにするという目標に合わせて様々な問題が表面化している。SDGsなんて簡単に口に出す人は信用しない方がいい。

    日本の場合、2022年は円安もあって資源だけじゃなく食料品も高騰しているのが痛い。近くのスーパーもいつも買っていたイタリア産炭酸水はなくなりカップ麺が高騰している。ラム肉も減っている。10月からはビールが値上げとのこと。

    それと記事ならいいんだけど一冊の本として、いろんな見かたは書かれているけどこの先どうなるか著者自身の考えが書かれていないのは気になった。
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