内田也哉子「ペーパームービー」
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書店で装丁が気になり手に取った一冊。内田也哉子の「ペーパームービー」。
樹木希林と内田裕也の娘、内田也哉子が19歳の頃に書いた初エッセイ。
結婚した直後に発売されて話題になった覚えがある。
大女優とミュージシャン兼プロデューサー兼俳優が別居婚を続ける中で生まれ育ったことだけでも特殊なことなのに母親が子供の意志を尊重する人だったからか小学生で留学したり独自の人生を歩んできている。
初めて付き合った男性と結婚することにした経緯も綴られている。自分の思いというよりは家族と自分との関わりについての文章。
1人で考え事をする時間も多かったためか19歳で書いたとは思えない文章だけど幼い部分も素直に出ている。
刊行されたのが1996年だからバブル崩壊、神戸の震災やオウム事件の後で世相は暗かった。昨年話題になったクイックジャパンのいじめの連載も1995年のこと。
たぶん当時読んでいたらこのまっすぐな素直さは響かなかったような気がする。
あと単純に内田裕也のエピソードはことごとく面白い。

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