映画フィッシュマンズ
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フィッシュマンズがメジャーデビューして今年で30周年経つのに合わせて映画Fishmansが公開された。
上映時間が3時間もあるのに公開2日目、新宿バルト9は満席!満席の映画館なんて大人になってからは初めてじゃないかな。今は1日1回しか上映していないけど来週からは増えそう。
映画はインタビュー中心のドキュメンタリー。フィッシュマンズを聴いたことがない人の方が映画としては楽しめるんじゃないだろうか。
以下はフィッシュマンズをリアルタイムで聴いてきた上での感想。
1stアルバムのChappie, Don't Cryは5000枚も売れなかったそうで1991年に買った自分は少数派だし上映回の観客にもそんな人いないんじゃないかなと思った。
フィッシュマンズはその頃日本では珍しくレゲエをやっていることで気になりアルバムを手にしたのだった。ついでに言うとスピッツも同じ年にデビューしてヒバリのこころはレンタルしていまだにカセットテープは取ってある。
映画を見る前にあえて音源を聞き返さなかったこともありひこうきが流れた時は懐かしかった。
真心ブラザーズのYo-Kingがインタビューを受けてて上映前はそんなに交流あったかななんて思ってたのだけど実は意外なつながりがあった。
あと知らなかったことといえばLong SeasonにAsa-Chang、佐藤タイジそしてUAが参加してたこと。もう社会人になってたから深追いしてなくてそこまで知らなかったんだけどブックレットを見直したらちゃんと表記されていた。1996年にこのゲストを呼んでるのはすごい。聞き直すとこの3人のパートはすぐわかる。

レコーディング風景とかライブも未発表のものが多い。
個人的には1993年に渋谷パルコ横の駐車場でフリーライブをやった時の映像が流れなかったのが残念。学生の頃見に行ったのだけど見て体験すればいいという考えでカメラとか持って行ってなかったのだ。
公園通り側にステージがセットされていて背景のビルに森高千里の写真を使ったANAの沖縄旅行の看板があり、それを見たのか佐藤伸治が「おきなわ~」と叫んでいた。この時のライブにはスピッツの草野マサムネも来ていたそう。その日は夕方からスリッツでもライブをやることになっていてこれから行くとか常連同士話してるのを横目にレコ屋に寄って帰った覚えがある。
フィッシュマンズはシングルのナイトクルージングを機にアルバム空中キャンプ以降、音が洗練され、レゲエとか関係なく佐藤伸治の内面がバンドサウンドとしても表現されたような印象がある。
これこそがフィッシュマンズ、という取り替えのきかない音楽で世界的に評価されてるのも後期の音源だろう。
歌詞は初期からずっと素晴らしく2枚目King Master Georgeは特に好きな曲が多い。頼りない天使、土曜日の夜、なんてったの。
90年代から思っていることだけど忌野清志郎の歌い方や歌詞に影響された人といえばボガンボスのどんととフィッシュマンズの佐藤伸治だ。
どんとは詩的な表現、佐藤伸治は自分の気持ちを素直に表現することと個性が出てるところは違うけど。歌い方は佐藤伸治の方が影響が大きい。この2人が清志郎より先に亡くなっているのも変な共通点だ。
フィッシュマンズはメンバーが一人一人抜け、1999年に佐藤伸治が死んでしまって活動を停止する。
近年その意志を継ぐために活動を再開している。
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