NEXT GENERATION GOVERNMENT 次世代ガバメント 小さくて大きい政府のつくり方
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『NEXT GENERATION GOVERNMENT 次世代ガバメント 小さくて大きい政府のつくり方 』
「大きい政府」では個別のニーズに応えられない、「小さい政府」ではコスト重視でサービスにバラつきが出る、そういった問題を抱える行政府をITで作り直す展望を実例交えて描いた一冊。
エストニアとインドという人口差の激しい2国の実例が多く、また各国の状況も分かって読み応えがある。
雑誌みたいな本だけど実質前日本版Wiredの編集長、若林恵の個人編集本。2017年以前のWiredはこの人の色が強い。
本の造りや構成はSpectatorぽい。架空対談とか海外識者へのインタビューが本当にこんな受け答えしたのと感じる所はちょっとRockin' Onみたい。要はインディペンデントな雑誌ぽくて、こういう本が日経から発売されているというのは著者のプレゼン力を感じる。
内容としてはIT関連の人にありがちでちょっと理想的過ぎる。
例えば引っ越す時に同じ市役所で住民票や市民税、保険で窓口が違ってそれぞれいかなきゃいけないのを、窓口を一本化したら便利だけどそれ全部に対応できる人材はどうするのと単純に思う。パソコンやスマホでできるようにした所でユーザーである一般市民のITリテラシーが高くないと使いこなせない。
IT化が進むと公務員は減るけどその受け皿はどうするのとか、仕事のできる人が今以上に忙しくなって緊急対応への柔軟性は悪くなるんじゃないかとか。
日本だと個人情報の取り扱いについて厳しい人が多いし、個人情報にまつわる犯罪も多いからその対策も書いてあるとなお良かった。
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