資本主義リアリズム
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マーク・フィッシャー「資本主義リアリズム」読了。
2012年頃資本主義が成り立たなくなってると言い出す人が増えたけど、それに先行して2009年に発行された本の日本版が出た。
帯にある「資本主義の終わりより、世界の終わりを想像するほうがたやすい」というのが今の息苦しさを表している。
資本主義がダメだと言っても他にどういう方法があるかわからない現実についての論考集。
でもブログに書いたものを元にしてるから難しいことは書いてない。
新自由主義と新保守主義ていうと対立してるみたいだし、日本でも実際対立してるけど、実は共存してることについてもちゃんと書いてある。ブラック企業に勤めるリベラル志向の自分みたいな人のことも。
ただ悲観的なバイアスのかかった表現や意見もあり、イギリス人だしななんて思ってたけど、鬱に悩まされてたらしく、著者は2017年に自殺したそう。
最後は前向きというか楽観的にまとめてるんだけどな。
日本版の表紙はレディオヘッドのアルバムジャケットのパロディ。

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