マルチバース宇宙論入門
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新書は時々大当たりがある。
「マルチバース宇宙論入門」
宇宙に興味のある人は読んだ方がいいよ。
超弦理論と量子力学の理解が深まって、自分たちがいる宇宙とは素粒子も次元の数も違う宇宙が無数存在することが理論的に認められつつある、その最先端の現場からのレポート。
惑星、恒星系、銀河系、銀河団、宇宙と集団が大きくなって、宇宙(ユニバース)自体が複数あるからマルチバース。
多元宇宙なんていうと「あの時こうしていれば…」的なSFまがいなお話しみたいだけど、どうやらその可能性も含めて泡のように宇宙が増え続けているらしい。
20年くらい前か、宇宙ができた時は14次元あったのが、今は10か11次元で安定していて、4次元より上の次元は折りたたまれて小さくなってるから見えないなんて説を知って、すごいと思いつつよくわからなかったのだけど、この本にわかりやすく書いてあった。
その次元の数も違う宇宙は、当然今この宇宙とは全く異なるのだろう。
逆にいうと、今この宇宙を構成する素粒子や次元は宇宙全体で共通だし、量子力学や相対性理論が適用されるため、万一この宇宙から他の知性体が地球に来たとしても、コミュニケーションをとることは可能なのではないだろうか。
そもそもこの宇宙ができて138億年。宇宙は膨張し続けているので法則の違う宇宙同士が重なっている可能性もある。
気の遠くなる話しだ。
でもこのままいくと自分が生きているうちにダークマターやダークエネルギーも検出されて、結果宇宙に関する理解がより進みそうだ。
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